2016.02.07 母と二人、渋川海岸でデイキャンプ 完 (瀬戸内は今日もドラマティックだった)
少し雨まで降り始めた。
この天候ではこれ以上の写真は撮れそうもないから、ノーブルに戻ってのんびりとするか。
さっきの昼食の後片付けをしよう。
まずはコンロを掃除しておこう。 お気に入りのキッチンだから大切にしてあげなくては。
このコンロはコンパクトだが2口あるのでとても実用的だ。
カセット式ガスボンベ2本を並列で使う方式で、新品のボンベからだと かなり持ちはいい。
火力は家庭用と比べると弱いから中華料理のように強火で一気にみたいな使い方はできないが、普通に煮炊きしたり炒めたりできる。
このコンロの性能を活かすには、ぴったり合った大きさの鍋やフライパンで調理することがポイントだ。
さっきの調理で油汚れしたので、洗剤で磨いてあげよう。
ちなみに二つあるコンロの真ん中上寄りに写っている丸いくぼみは排水溝で、水を流してもグレータンクに流れるように成っている。
よし、綺麗になった。 ピカピカで気持ちがいい。
次は食器類を洗う。
ZiL Noble は温水ボイラーが標準装備だからシンクの蛇口をひねるとお湯が出てくる。
お湯が使えるので食器や鍋の油汚れも簡単に洗い落とせるし、水切れもいいから とても便利に感じている。 もし水しか使えなければ冬場なら冷たくて大変だろう。
キャンピングカーなら必ず付いている装備ではないのだから、有難く使わなくては。
私は速乾タイプの水きり用マット&布巾を使っている。
この辺は妻が全部用意してくれたのだが、男では知らない事を知っていて いつも流石がだなと思う。
はい、洗い物は終了です。 ささっと簡単に済ませました。
キッチンの窓を雨粒が濡らしている。
「外は雨か」せっかく母を連れてきたのに雨空に成ってしまった。
天気予報では まずまずだったのに、この後の景色は期待できそうにないかな。
天気は今ひとつだが、こんな時は甘いものを食べて過ごそう。
今日のケーキはスーパーで買ってきたリーズナブルなモンブランだ。
それでもノーブルで食べれば美味しく感じるのだ。
添え物のフルーツをカットする。
珈琲のお湯を沸かしていると・・・
辺りがサーッと明るく成ってきた。
雲の切れ間から太陽の光が降り注いできた。
西に傾きはじめた太陽が、瀬戸内海を丸ごと照らしてゆく。
これから母とケーキをと言う時に、なんとグッドタイミングなんだろう。
雨が上がり、靄がかっていた空気が澄んできた。
海面が透き通って、岩場に自生した緑色の藻が揺らいで見える。
「お母さん、ケーキの用意ができました。 どうぞ食べてください。」
「わー、美味しそう!」
幻想的な瀬戸内の景色を眺めながら、母と二人でケーキを食べた。
「キレイな空と海だねぇ・・・」
「ほんとだね。 今日、お母さんに綺麗な景色を見せてあげられてよかった。 ノーブルでキャンプに来てホントによかったね・・・」
自然を観察していると本当に面白い。 一瞬ごとに違う顔を見せてくれる自然。
今、この瞬間の光景は「今だけで」二度と同じ色に染まった景色を観ることはできない。
それが自然の不思議だし、瀬戸内の清々しい程に この雄大な景色を観ていると 心の中まで浄化され癒されてゆくのだ。
もし、乗用車でドライブに来ていたなら この場に居留まってなどいなかっただろう。
キャンピングカーだからこそ、こんなドラマティックな体験が出来るのだ。
だからこそノーブルキャンプは病みつきで止められないんだ。
そう言えば、ここに着いて早々に「青い鳥」が目の前に飛んで来てくれた。
この瀬戸内の綺麗な景色を母に見せてくれたのは、きっとあの青い小鳥なのかも知れない・・・・
完
参考=撮影機材(PENTAX K-5・PENTAX-DA 18-270mm)
2016.02.07 母と二人、渋川海岸でデイキャンプ その3 (瀬戸内の海を撮る)
食事が済んで、ノーブルの写真を撮ってみた。
このキャンピングカーは本当によく出来ていて、使い慣れる程に満足度が高まる。
仕事があるから無理な話だが、毎日こいつで あちこちを旅して廻ったら「どんなにか楽しい」のだろうと思う。
エントランスドアを開け、外へ出た。
風はさほどないが、ひんやりとした空気だ。
私は、デジタル一眼レフカメラを趣味にしている。
自己満足な素人写真しか撮れないが、構図を決めたら息を止めてシャッターを切る瞬間が好きだ。
銀塩カメラしかなかった時代はフィルム代と現像代が必要で お金のかかる趣味だったが、今のデジタル式に変わってからは失敗を気にせずに撮りまくれる。
中学生の時 大場久美子さんが出演するCMを見て欲しくなり、ずっと貯めてきたお年玉を使ってオリンパスOM10と言う一眼レフカメラを買った。 買ったがいいが 買ってからもお金がかかる。 結局は子供のこづかいでは写真を楽しむことはできず、大人に成っていくうちに ほとんど使わないまま いつの間にかレンズが白くカビてしまって捨ててしまった。 今 思えば捨てずに持っていればよかったのだが・・・
そんなこともあって、心のどこかにいつかもう一度 一眼レフカメラを手にしたい気持ちがあったのだと思う。 9年ほど前に御殿場のアウトレットに妻と出掛けた時、Nikonブースにて「いつも私ばかり買い物してるから あなたにも買ってあげる」と妻が買ってくれて、それからデジタル一眼レフカメラをはじめた。
今日の天気は曇りがちだ。
さっきまで お日様が出ていたのに、雲に隠れてしまった。
でも案外こんな時に いい画が撮れたりする。
撮ってみると、うーん 今ひとつだ、車体とバックの露出が違いすぎる。
他の角度でいい構図は無いものか・・・
駄目だ露出が合わずに車体が暗く写ってしまう。
瀬戸内の素晴らしさを伝えたいのに、この写真ではブログには使えない。
それにしても ZiL Noble は、やっぱりデカイな。
おっ! ノーブルの車体に空が映り込んでいるぞ。
ここだ、この角度でこの天候で、今の瞬間の条件だからこその一枚だ。
よし、今度は海だ。
うーん、天気が悪いと海は灰色だ。
船だ! 船が遠くに見える、こいつを望遠ズームで狙うか。
ズームの望遠側いっぱいで捉えられた。 今日は三脚を持っていないから脇をしっかり締めて手ブレしないようにシャッターを切る。
船の進む方向を見据えて、背景を計算する。 この瞬間と言うタイミングで構図を少しずつ変えながら連続して何枚も撮る。
いい感じで撮れた。
一枚は四国側のコンビナートをバックに中型の輸送船を収めた。
もう一枚は、瀬戸大橋の手前を通る輸送船だ。
形からして2隻ともタンカーかもしれない。
こちらはセピアモード撮影の方が雰囲気よく撮れたかなぁ。
少し雨まで降り始めた。
この天候ではこれ以上の写真は撮れそうもないから、ノーブルに戻ってのんびりとするか。
さっきの昼食の後片付けをしよう。
まずコンロを掃除しておこう。 お気に入りのキッチンだから大切にしてあげなくては・・・
つづく
参考=撮影機材(PENTAX K-5・PENTX-DA 18-270mm)
2016.02.07 母と二人、渋川海岸でデイキャンプ その2 (キッチンでオムライスを作ろう!)
さてと、手料理を作って母に食べさせてあげるとするか。
今日は母のリクエストで「オムライス」を作る。
オムライスも色んなバリエーションがあるが、今回は昔ながらのオムライスだ。
キャンピングカーのキッチンだが、昨今の国産キャブコンは外国車に負けないほどに充実した台所装備(キッチンストッカー・シンク・ガスコンロ・冷蔵庫・換気扇・ダウンライト・電子レンジ 等)が備わってる。
私が乗っている ZiL Noble のキッチンは電子レンジ以外の必要な全てが標準装備だし、レイアウト的にも料理をするのに とても適している。
家庭の台所までとはいかないが、ノーブルのコンパクトなキッチンでも使い慣れてくれば 今日作るオムライスくらいなら普通に作れる。
私はこのノーブルのキッチンが とても気に入っている。
料理を作っている時は余計なことを考えずに集中できるので、自分には いいストレス解消となるのだ。
我が家でも日頃から ほとんど私が料理を担当している。 そもそも料理作りが好きで、共働きであり、妻は外で働き 私は家の中で仕事をしているので自然とそうなる。
平日は仕事の合間に短時間で料理をしなければ成らないから手の込んだ料理など作れないが、休日ともなれば時間を使えるので夜食なら5~6品は作ってしまう。
ノーブルで出掛けた時には品数こそ多くは作れないが、じっくり集中して料理作りを楽しめるのがいい。
簡易の包丁研ぎ機だ。
走行中の揺れで包丁がプラスチックのケースに擦れて切れ味が落ちる。 だから使う前には必ず研いでいる。 砥石で研ぐのとは切れ味は違うが、まずまずいい感じで研げるから重宝している。
シャトルシェフの内鍋をコンロに掛けてご飯を炊く。
こんな具合に蓋の隙間から蒸気が出てきたら火を弱火に落として9分間煮る。
この9分と言う時間を見つけるまでに随分と試行錯誤を繰り返した。
弱火に落として炊いていくと、蓋の隙間から出ていた蒸気に混じり白い煮汁が吹きこぼれてくる。 そのまま煮込んで9分経ったら、後は真空保温調理器に内鍋を収めて ほったらかしておけばいい。
シャトルシェフは保温性能も高いから このまま蓋を開けずに置いておけば夕方まで温かいままで食べられる。
オムライスに使う食材を細かく切っていく。
今日入れる具材は、人参・ピーマン・マッシュルーム・玉ねぎ・鳥もも肉だ。
トマトはサラダ用だ。
キャンピングカーのキッチンでは、サランラップを便利に使おう。
衛生的だし掃除も楽になる。
まな板を替えて鳥のもも肉も切る。
スプーンですくうごとに お米と一緒に口に入る大きさだ。 火を通すと ちじむので やや大きめにカットする。
ケチャップにマヨネーズを加えてコクを増し、隠し味に醤油を使う。
醤油は入れすぎると和風な感じに成ってしまうので、ほんのちょっとでいい。
醤油はどんな料理にも合うし、旨味がいつまでも尾を引く味に変えてくれる魔法の調味料だ。
ケチャップライスを炒めよう。
フライパンを2口あるガスコンロの右側を使って強火で焼いていく。(ZiL Noble のコンロの火力は 左側=小・右側=中です。)
フライパンがしっかり温まったところで、鳥肉と玉ねぎとマッシュルームを炒める。 ここで少しだけ塩コショウをしておく。
マッシュルームにはシイタケより数倍多い旨味成分(グルタニン酸)が含まれている。
塩の使い方は なかなか奥が深い。
塩を少々使うことで、鶏肉は旨味が引き立ってきて、玉ねぎは甘みが増す。
ご飯がいい具合に炊きあがった。 この炊きたてのご飯で「卵かけご飯」が美味しいのだが、今日は具材と炒めてもっと旨くする。
フライパンに ご飯を投入し、人参とピーマンも炒める。
ピーマンは色合いもいいが香りが とても良く成るので必ず入れたい。
ケチャップと塩コショウで味を調える。 隠し味に少々のコンソメ顆粒を加える。
味を決め過ぎない様に やや控えめがプロっぽい味に成る。
仕上げに白ワインで香り付けする。
ここからは卵だ。 手早く調理しないとケチャップライスが冷めてしまう。
ここが腕の見せ所、フライパンを上下にあおってクルン。 よし、二つとも上手に巻けた!
後は付け合わせのサラダだ。 家の台所でグリーンリーフを洗ってきた。
調理工程の全てをキャンピングカーだけで済ませずに、家庭で下ごしらえしてくるのもキャンピングカーのキッチンを上手に使うコツだ。
今日の料理が完成した。
インスタントのコーンスープも添えれば御馳走だ。
「お母さん、お待たせしました。 どうぞ食べてください。 味はどうかなぁ・・・」
「・・・うーん、すごく美味しい。 いい味に作ったねぇ! その辺のレストランで食べるより あんたの料理の方が美味しいよ。」
それ程では決してありませんが、出来の悪い息子が母に親孝行してあげられるのは こんな事くらいだから 喜んでもらえてよかった。
美味しさの秘密は、やっぱり「キャンピングカーのリビングで絶景を眺めながら食すからこそ」なんだと思う。 それは同時に、私には特別な満足感と成っている。
食事が済んで、ノーブルの写真を撮ってみた。
このキャンピングカーは本当によく出来ていて、使い慣れる程に満足度が高まる。
仕事があるから無理な話だが、毎日こいつで あちこちを旅して廻ったら「どんなにか楽しい」のだろうと思う・・・
つづく
参考=撮影機材 (PENTAX K-5・PENTAX-DA 18-270mm)